脳神経外科コラム

  • HOME
  • 脳神経外科コラム

すべてのコラム一覧

何とかする

これを読んでくださる方は前途揚々の若い先生方でしょうね。私も同じような年代の時はあれもこれもと色々と新しいことをやりたいと思っていました。実際は、色々とうまくいかず諦めたり、方向転換したり、思わぬところで道が開けたりと、一喜一憂しながら過ごしてきました。兎角、この世は自分の思うようには進みませんね。想定外の連続ですが、それを楽しむことができたら、それも才能でしょう。.....

医学生、研修医の皆さま

脳神経外科医は脳に直接触れることを許された、唯一の専門医です。脳神経外科の魅力は、まず脳の美しさにあります。解剖実習で見た脳とは違い、実際の脳は鮮やかな色彩を持っています。とりわけ小脳と脳幹の間にある小脳橋角部は「宝石箱」とも呼ばれ、次々に目の前に現れる神経や血管は、息を呑むほどの美しさです。そしてなんと言ってもその魅力は、......

どう感じた?-令和の初期研修医が脳神経外科を選んだ理由

ディズニーでは、テーマパークのデザインや設計をする専門担当者を “イマジニア(イマジネーション+エンジニア)”と呼ぶそうです。膵臓癌での退職と死を前に、夢と仕事のつながり、家族や仲間について語った著書「最後の授業」。カーネギー・メロン大学のバーチャルリアリティ(VR)の権威-ランディ・パウシュ教授が幼いころに抱いた夢-無重力を体験する、NFLの選手になる、......

10年後の皆様へ

このコラムを目にしている若手の先生たちの多くは、10年後には脳神経外科医として充実した生活を送っていることと期待しています。さて十年一昔という諺がありますが、これはご存知のように「世の中は移り変わりが激しく、10年も経つともう昔のことになってしまう。」という意味です。私も教授になって約10年が経過していますが、教授就任時に決めていた目標のうち、......

はかり知れない可能性

1960年代、手術用顕微鏡の導入によるマイクロサージェリーの普及により、脳神経外科の歴史は大きく発展し、同時にそれまで外科の一部であった脳神経外科は独立した講座として各大学で続々と開講し大きな転換が図られました。わが国の脳神経外科は、専ら手術に特化している欧米の脳神経外科とは異なり、脳・神経に関わる全般的領域を扱う診療科です。このような背景から、現在脳神経外科は......

脳神経外科のすすめ

このコラムを開いた医学生・初期研修医の皆さんは、何らかの形で脳神経外科に対して興味をお持ちの方だと思います。脳そのものへの興味、脳や神経の疾患への興味、脳神経手術への興味、様々だと思います。
それでは脳神経外科への印象はどのようなものでしょうか。脳神経外科は、新専門医制度でも「基本領域」の診療科であり、その治療・研究分野は非常に幅広く日々進歩し多岐にわたります。......

めぐりあい

医学生・初期研修医の皆さんも小説などの文学作品を読まれる機会も多いと思います。私も学会出張や眠れぬ夜などライトタッチな小説を読んでいます。数年前にはお笑いコンビピースの又吉直樹さんが芥川賞を受賞され、話題になりましたが、文学の世界ではどんどん新人が現れ、大きく羽ばたいていかれます。スタートから注目される作家、苦節何年の後に大成する作家、さまざまです。文学にとどまらず、美術の世界でもそうです。......

好きこそものの上手なれ

多くの問題点を指摘されながら2018年に始まった新専門医制度も少しずつ軌道に乗りつつあるが、将来の専門分野の選択は昔も今も医学生・研修医の最大の関心事である。職業柄、医学生や研修医と接する機会は多いが、彼らの多くは脳科学・神経科学は奥が深く学問的に興味深い分野と感じているものの、脳神経外科を含む神経科学領域を専門としたいと考えている人は比較的少ないようである。......