研修プログラム

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⼈が育てる、環境が育てる……
充実した、研修プログラム。

日本脳神経外科学会は2011年より、脳血管障害(脳卒中)や脳神経外傷などの救急疾患、脳腫瘍に加え、てんかん・パーキンソン病・三叉神経痛・顔面けいれん等の機能的疾患、小児神経疾患、脊髄・脊椎・末梢神経疾患などの幅広い分野をバランスよく経験するために「研修プログラム制度」を開始しました。
2021年度現在、全国の大学病院や特定機能病院などを基幹施設とする合計94の研修プログラムがあります。脳神経外科専門医を目指す医師はこのうちいずれかのプログラムに専攻医として所属し、4年以上の研修を経て専門医認定試験を受験することができます。
研修プログラムは「基幹施設」、「連携施設」、「関連施設」から成り立っており、専攻医はいずれかの研修プログラムに所属します(学会HPの研修プログラム参加施設一覧参照)。2018年度からは、日本専門医機構と共に研修・認定を管理する体制に移行しました(最新情報は学会HP参照)。

将来に向けて着実に、
確実に、歩んでいこう。

4年以上の後期研修で所定の要件をクリアし、試験に合格すると脳神経外科専⾨医に認定されます。その後、サブスペシャリティ領域に特化した専⾨医を⽬指すこともできます。

脳神経外科医の進路(例)

脳神経外科医の進路 表

※ローテートする施設の数、⼤学院・留学の有無・時期などは研修プログラムによって異なります。

キャリアパスと
サブスペシャリティ

サブスペシャリティ分野

脳⾎管障害

くも膜下出血、脳出血、脳梗塞などによる脳卒中患者は全国で150万人、医療費は2兆円、20年後には300万人に増加すると予測されています。くも膜下出血や脳出血の顕微鏡手術、血管内手術に加え、脳梗塞に対する機械的血栓回収療法の実施数が急増しています。その全てを担当する脳神経外科医は脳血管障害急性期治療の主役です。

脳腫瘍

良性脳腫瘍/悪性脳腫瘍、あるいは脳由来のものと脳以外の由来のものという分け方もできます。画像診断機器の発達、長寿化によって診断数が増加し、さらに最近は、がんサバイバーの増加によって他臓器がんからの転移性脳腫瘍が増加しています。手術支援機器の発達によって脳機能の温存を図り、化学療法、放射線治療を組み合わせた集学的治療により、治療成績が向上しています。

脊椎・脊髄

変形性脊椎症、椎間板ヘルニア、脊髄腫瘍、脊椎・脊髄損傷、脊髄血管障害、脊髄空洞症などが対象です。整形外科との境界領域であり、脳神経外科は脊髄由来の疾患の治療を中心に、除圧、固定術を行なっています。本領域の専門医制度は整形外科と共同で運用しています。

外傷

頭部外傷急性期の硬膜下血腫、硬膜外血腫などの頭蓋内出血、脳挫傷、頭蓋骨骨折などで、救急医療として行われます。外傷によって脳血管が障害されて出血や脳梗塞を生じることがあり、また比較的軽微な頭部外傷によって慢性硬膜下血腫を発症します。交通事故による外傷は減少していますが、替わって高齢者の転倒による外傷が増加しています。

機能

薬物治療で発作を十分に抑えられない難治性てんかんに対しててんかん焦点の切除術や、脳梁離断術や迷走神経刺激術を行います。パーキンソン病、不随意運動には脳深部刺激術、顔面痙攣や三叉神経痛には神経血管減荷術が劇的な効果を示します。頑痛や痙縮に対する外科治療も行います。

⼩児

先天性水頭症、脊髄髄膜瘤や脊髄脂肪腫などの二分脊椎、頭蓋骨縫合早期癒合などさまざまな先天奇形、もやもや病などの脳血管障害、小児脳腫瘍など、出生直後の新生児期から乳幼児期、学童期など小児期全般において小児神経疾患の外科的治療を行います。

学際的領域

上記の各領域に横断的に関わる神経内視鏡、頭蓋底外科、定位放射線治療、リハビリテーション、脳ドックなども取り扱います。