脳神経外科とは
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基本的診療科のひとつである、
「脳神経外科」領域。
脳神経外科は神経系疾患について広く研究し、治療する医学、医療の⼀分野です。外科⼿術や⾎管内治療に限らず、⼿術に準じる処置、放射線治療、薬物治療、リハビリテーションも⾏います。患者さんにとって最も安全・確実で有効な⽅法を選んで治療にあたります。
医学・医療の進歩に伴い、その対象はシフトします。⼿術を要した疾患が、より簡単な処置で治せるようになったり、治療法がなかった疾患を治せる⼿術が開発されたりしています。
神経系全体を視野に⼊れることにより、治療の範囲は次々と広がっています。
君の好奇⼼を満たす、多彩な領域。
脳神経外科は広い範囲の疾患を対象とします。神経系全体にわたって広く確かな知識と技術を培った上で、それぞれの領域のより専⾨的な治療技術を⾝につけることにより、真に信頼される脳神経外科医となれます。
「救急医療」 をめざすなら
脳神経外科は広い範囲の疾患を対象とします。神経系全体にわたって広く確かな知識と技術を培った上で、それぞれの領域のより専⾨的な治療技術を⾝につけることにより、真に信頼される脳神経外科医となれます。
「神経系の働き」 について取り組みたいなら
「機能的脳神経外科」の領域です。てんかん、パーキンソン病、難治性疼痛、痴呆症など、神経系の仕組みと働きに直接アタックします。
「脊髄・脊椎治療」 を志すなら
脊髄・脊椎・末梢神経に関連する領域も、脳神経外科診療の中では⼤きな分野を占めています。顕微鏡で安全かつ確実に治療を⾏います。
「脳腫瘍」 を治すなら
悪性脳腫瘍治療には最新の技術を⽤いた⼿術をはじめ、がん治療と同様に、各種放射線療法や化学療法などの治療を⾏います。また、良性腫瘍の場合、原則⼿術摘出ですが、定位放射線治療なども適⽤されます。
「⼩児医療」 を⾏いたいなら
脳神経外科は広い範囲の疾患を対象とします。神経系全体にわたって広く確かな知識と技術を培った上で、それぞれの領域のより専⾨的な治療技術を⾝につけることにより、真に信頼される脳神経外科医となれます。
最近の進歩
広がる可能性、ふくらむ「好奇⼼」。
⼿術法の進歩
1970年ごろより顕微鏡⼿術が普及し、現在多くの⼿術が顕微鏡下で⾏われています。それに伴い⼿術法⾃体、⼿術器具、術中ナビゲーションなど多くの付随する機器の進歩や⼿術のための微⼩脳解剖の知⾒の集積により、脳神経外科的⼿術は⾶躍的に安全、確実さを得ました。
かつて治療不可能とされた病態が治療可能となり、no man’s landとされてきた重要な脳の部位も⼿術できるようになるなど、⽇々進化を遂げております。
診断機器の進歩
CT、MRI、PET、SPECT、MEG、超⾳波などをはじめとした多くの診断機器の開発は、単に脳・脊髄などの形態変化を捉えるだけでなく、脳の⽣理的機能や病的状態の画像化、数値化をも可能にしました。
これによって中枢神経系の形態、⽣理学的状態、神経機能の状態などをより正確に、定量的に把握することが可能となっています。
新しい治療⼿段
従来の放射線治療法自体も年々進歩していますが、新たにガンマナイフ、サイバーナイフ、陽子線治療、中性子捕捉療法など、定位放射線治療法および血管内治療法が手術治療と同等に重要な治療法として定着しつつあります。また内視鏡手術は顕微鏡手術では直視下に見ることのできない部位に有効であり、これらの治療法はより侵襲の少ない治療法をめざすという流れに合致するもので、更なる改良と発展が期待されています。 更に外視鏡も導入され始めており脳神経外科の治療法はますます進歩していきます。
更なる発展
「情熱」と「技術」が
医療の未来を変える。
様々なオプションを組み合わせた
治療の開発
顕微鏡⼿術、内視鏡⼿術、⾎管内治療法、定位放射線治療などに加えて、化学療法、免疫療法、他の放射線治療法、遺伝⼦治療などの組み合わせにより、それぞれの疾患と病態に応じて治療効果の⾼い、安全で確実な治療法が開拓されつつあります。
基礎的臨床に基づいた治療法の進歩
神経保護、神経移植、神経再⽣、機能再建などの観点から研究が⾏われています。すでに脳梗塞やパーキンソン病に対する神経移植については、⽇本発の臨床応⽤が始まっており、多数の若い脳神経外科医がこれらの研究に携わっています。
新しい概念に基づく治療⼿段の開発
Virtual reality, micromachine, nanomedicine, telesurgery, robotics, ⼈⼯組織および⼈⼯器官などの概念および技術の導⼊が、近未来の治療⽅法に⾰命的な変化をもたらすと考えられます。
脳科学の魅⼒へ
神経科学への貢献
脳神経外科は中枢神経機能の研究成果に⽴脚しており、臨床的に神経科学を追求しつづける学問領域でもあります。最近は、運動・感覚のみならず、⾔語・記憶・情動・意識など、⾼次脳機能を構成する神経ネットワークに⾄るまで、解明が⾶躍的に進んでいます。
機能MRIによる脳信号の解読やヒューマノイド型ロボットの制御によって、失われた神経機能の代替療法の開発にも⼤きく寄与しています。このような神経科学の発展が、テクノロジーの進化と両輪となって脳神経外科領域の発展に貢献します。